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あなたの文章真面目に酷評しますPart15
- 1 :名無し物書き@推敲中?:04/02/10 20:40
- ※過去スレ、約束事は>>2-5あたり。
- 768 :733:04/03/21 01:35
- すみませんちょと質問
短編小説というと大体どの程度の枚数のものを言うのでしょうか?
代表的な短編とされるものなどあれば読んでみたいのですが。
- 769 :かまいたち:04/03/21 01:41
- >>748
まず、気付いたとき、主人公はどこにいたのかが分からない。
>外が暗くなり始めた頃、
この表現から、外で遊んでいたのかと思ったが、次に家から学校まで〜とあって、
じゃあ家にいたのかと混乱した。
>小学五年生の圭一は
唐突で、如何にも説明的。彼が五年生であることを出したいのなら、
後で教室を出す際、五年一組の教室は〜と言う風にした方が良い。
>宿題ノートを教室にある自分の机の中に、入れたままにしていることに気づいた。
他人の机にノートを忘れる奴はめったにいない。
>宿題ノートを教室の机に忘れたことに気が付いた。
程度でよい。
>圭一はこの時間に学校へ来るのは初めてだ。教室の鍵は閉まっていなかった。
>教室は暗く静かだ。
事実の羅列では、単なる説明に過ぎない。描写を心がけるべし。
例えば、「幸いにして、教室の鍵は閉まっていなかった」とするだけでも、
主人公の心情が伝わってくる。
>経験したことの無い雰囲気が圭一を包む。
具体的にどんな雰囲気なのか、もっと書き込むべき。
- 770 :748:04/03/21 01:47
- なるほど。勉強になります。
- 771 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 04:12
- もう三十分になる。
携帯電話背面の小さな液晶画面の表示に目をやって、洋平はいらいらと
と舌打ちした。口から漏れ出る息が白い。この山間の街では三月の夜気は真冬の
それとほとんど変わらない。
あごを引いてマフラーに口元をうずめる。
「二十一日の三時。もちろん夜だぜ」
神部、と名乗った男は確かにそう言った。
どうしてあんなうさんくさい男の言葉を信じたのか。自分は
とんでもなく間抜けなのかもしれない。
- 772 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 04:14
- 結局のところ何も起こらないまま朝がきて、とぼとぼと家まで歩いて、
冷えた身体を布団にもぐりこませることになるのだろうか。そしていつも
のように美紀が迎えにくる。短い制服のスカートを翻して自転車から飛び
降り、当然のような顔で洋平の住む離れに押し入ってくる。
洋平はそれ以上想像するのをやめた。気分が悪くなりそうだった。
あと五分だけ。
再び橋の欄干にもたれ、上流の川面に目をこらした。
橋の上に一本だけ立つ街灯のおかげで、見通しはそれほど悪くない。
「来いよ」
くぐもったつぶやきを漏らす。
「来いってば」
暗い川面に向かってつばを吐いた。
- 773 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 04:15
- 欄干から乗り出した背中に風が吹きつけ、洋平は一瞬バランスを崩した。
マフラーがするりと首から落ちる。
「うおっ」伸ばした指はマフラーにさわれず、空を切った。右足が橋の石畳を
離れる。洋平はあわてて踏ん張ろうとした。
「あ、あああ」
ぐるりと視界が反転する。洋平の身体は欄干を乗り越え、鈍い水音をたてて
川面へと転落した。
洋平は無我夢中でめちゃくちゃに手足を振り回した。冷たいと感じる余裕は
なかった。重いダッフルコートはたちまち水を吸って重しのようにまとわりつく。
やばい、やばいよ。
足がつかなかった。おだやかな野末川だが、中央部の水深は三メートルを超える。
水が鼻とのどに流れ込んでくる。水面に顔が出せない。
洋平は何も考えられなかった。全身が縛り付けられるように重い。必死に身体を動
かしているつもりだが、まるで楽にならない。
くそ。くそ。
美紀の顔が浮かんだ。脱色してぼろぼろの髪、溶けた歯をのぞかせた気色悪い笑み。
いやだ、いやだいやだ。
水にじゃまされて声にならないまま、洋平は叫んでいた。
- 774 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 04:15
- 自分がふつうに呼吸していることに気づくまで、しばらくかかった。
誰かに腕を強くつかまれていた。
吐き気をもよおす泥と水藻の匂いを感じて、ようやく自分の顔が水の上にあることに気づいた。
濡れた髪がべたりと額に張りついている。
強烈な光が顔に向けられ、まぶしさで目を閉じた。
「お客さん、だな」
洋平のそばに、いつのまにか発動機付きのゴムボートが停泊していた。
腕をつかんでいた方の男が、もう一方の手も差し出して無言のまま洋平を引き上げた。
ものすごい力だった。
もう一人の男はライトを消して無言のまま毛布を投げた。
「か、神部さんに言われて」歯の根が合わなかった。全身が凍えそうだった。
「飛び込め、と言われたか?」嘲笑を含んだ問いだった。返事を期待している
わけではなさそうだった。
エンジン音がして、ゴムボートは進み始めた。
- 775 :原ヘリのすけ ◆GZaF1XHdps :04/03/21 10:46
- >>771
セリフが少し不自然なのと、ちょっとしたところで冗長さを感じる。
>洋平は何も考えられなかった。
ここなんか洋平を中心に語っていて、しかも危ない場面なのに「洋平は」と改めて書くことで
緊張感が途切れている。
美樹のことは>>772で一度に説明してしまった方がいい。あそこだけだとなぜ気分が悪くなるのか
読者にはわからん。また、>>773の風でバランスを崩すってのはいくらなんでもおかしい。風で
飛んだマフラーを取ろうとしてバランスを崩したのであろう。実際そのように書いてあるし。
(しかし風で巻きつけてあるマフラーが飛ぶかな。って疑問も)
全体にまあまあ書けていると思います。ちょっとした手直しでよくなるのでは。
- 776 :760:04/03/21 11:03
- >>764
酷評どうもありがとうございました。参考にさせて頂きます。
一応、星座にまつわるエピソードを物語に絡めていくような話なので
街の灯を星座に例えたのですが、まあ、それを表現・再現していく上での
文章力の至らなさを痛感しますた。
- 777 :726:04/03/21 14:04
- >743
管理者です。
でも、そう書いても証明にはならないですね。
どうしたものか。
- 778 :かまいたち:04/03/21 14:11
- >>771
全体に上手いと思う。物語の出だしとしては面白そうだし。ただし、
>>775に加えて
>自分がふつうに呼吸していることに気づくまで、しばらくかかった。
>誰かに腕を強くつかまれていた。
>吐き気をもよおす泥と水藻の匂いを感じて、ようやく自分の顔が水の上にあることに気づいた。
読者は一行目で主人公が助かったんだな、とほっとしてから、
二行目で助かった理由=腕を掴んでいる誰かに意識が向く。
なのに、三行目で再び主人公の顔が水の上に〜ではくどい。
普通に息をしているのなら、顔が水の上にあるのは当たり前。
三行目は削るか、一行目にまとめるべし。
顔にべったり髪が張り付いてる、と言う描写はなかなか生々しくて良いが、
助かった直後よりも、ボートの上に引き上げられ、
ほっと一息ついてからそう言う細かいことが気になり出す方が、
主人公の意識の流れとしては自然な気がする。
- 779 :かまいたち:04/03/21 14:27
- >>776
>一応、星座にまつわるエピソードを物語に絡めていくような話なので
>街の灯を星座に例えたのですが
あーなるほど。やりたいことは分かったけど、とにかく手際が悪くて強引すぎる。
きついことを言うが、全体にどうも独りよがりというか、
読者の共感を置き去りにして勝手に自己陶酔しているような印象を受ける。
これもそう。
>今、僕は、それら全てが真実であったという確信を持てずにいる。
>もしかしたら全ては僕の想像が勝手に生み出した幻であったのかも知れない。
主人公はあれか? 当時薬でもやってたのか?
三つか四つの子供時代の思い出を回想しているんならともかく、
十八歳の体験を、真実かどうかも分からないと言うのは不自然。
真実かどうか疑いたくなるほどの体験をしたと言うのなら、
それを匂わせるように書くべき。
- 780 :岸和田:04/03/21 14:55
- 意識が戻ったとき、僕はアパートのベッドに寝ていた。洗濯したばかりのシーツの上にごろりと横になっている。
あたりは暗く、なにも見えない。
僕は深く息を吸い、吐く。それを何度も繰り返す。落ち着け、と僕は自分に言い聞かせる。
落ち着け、まず落ち着くんだ。僕は意識を集中して落ち着くことだけを考える。
波打つ心臓を無視し、ずきずき痛む頭も無視する。自分をまとめる。まるで散らばった書類を集めるみたいに。
僕は書類を集め、ペーパー・クリップできちんとまとめる。そしてファイルにしまう。
自分をまとめてしまうと、僕は部屋の電気をつけるため手を伸ばす。
ひもに手が触れる。僕はしっかりとひもを握り、引っ張る。ぱちん、と音がして電気がつく。
部屋のカーテンはきっちり閉められ、テーブルにちぎった大学ノートのページが散乱しているが、ほかに異常はない。
僕はベッドから身をおこし、洗面所へ行く。鏡に穴があくほどじっと見つめる。彼はすぐに現れる。
彼はにっこりと笑いながら僕を見る。その顔は僕によく似ている。でもそこにある邪気が僕と彼の決定的な違いだった。
「僕をつかったのか?何かやったか?」 僕は彼に言う。
「おまえは二重人格だろ?君がいて、俺がいる。だから俺がでてきたって構わないだろ?」
「君は僕じゃない」
「そうかな?俺はおまえだ。おまえの溜め込んだ悪が俺なんだ。きょうは4人殺した」
「いいかげんにやめろ。僕をつかうな」
「ふうん…まあ…俺は俺でやらせてもらう。おまえがちょっとでも気をぬけば俺は出て来れるんだ。常に緊張状態でいれば俺は出て来られない」
僕は鏡を思い切り殴りつける。もちろんこんなことをしても彼は消えない。
彼は僕であり、僕は彼だからだ。彼はいままで57人を殺した。
- 781 :760:04/03/21 15:40
- >>779
自己陶酔。なるほど、確かにそうですね。
今読み返してみて、やっと自覚できました。
ちなみに、かまいたちさんの考える"読者の共感を得られる文章"とは、
どのようなものなのでしょうか。参考にさせていただきたいです。
- 782 :名無し物書き@推敲中?:04/03/21 17:54
- 批評してもらっといて絡むなよ
- 783 :760:04/03/21 18:39
- いや、絡んでいるつもりはまったくないわけですが。
でもこれって絡んでいることになっちゃうんでしょうかね。
…無難に退いておきます。あつかましくすんませんでした。
- 784 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 19:27
- >>778
>>775
的確な批評ありがとう。
知人の書いたものを貼ってみたんだが、意外に好評。
うまかったんだな、あいつw
さんきゅう。
- 785 :名無し物書き@推敲中?:04/03/21 19:40
- >>784
それは、ルール違反だぜ。スレタイ読める?
本人の許可得てんの?
そうでなければ、喪前は屑だな。どうなの?
- 786 :名無し物書き@推敲中?:04/03/21 20:55
-
TVや映画、雑誌などの媒体を通して導き出されたひとつの結論から、
独自の恋愛観をフィルターとし、偏見と幻想の逆説的な生き様を無理解に
転ずる視点から推量すると、現代の日本社会において一種の「軽薄さ」が
もてはやされているのは歴然とした事実である。ところが、僕は、
「異端」とも呼べるほど硬質な態度をもって女性と接するように心がけているわけで、
必然的に、そこには他者からの誹謗中傷などのいわれのない軋轢や、
無知から発生する誤解などの弊害が生まれてくる困難がつきまとうことは確実だ。
では、どうして僕に、いわば無償の愛をもって、その破廉恥な巨悪と立ち向おうなどという、
アウトサイダー然とした発想が根付いたのか?
まず、それは、姦通主義を全面的に拒絶する戦前の古いモラルを妄信しているからではない。
そして、十歳以下の幼女にしか性的興奮を覚えないという特殊な倫理観によるべきものでもない。
ああ、心の友よ、わかってもらえるだろうか?この、僕の昂ぶりを、そして狂おしいまでの熱狂を。
そう、僕はひたすら全女性に対して際限のない尊敬の気持ちを胸に抱いているからであり、
真摯で一本気な愛慕の情で僕の心は常に満たされ、いってみれば、
まるで千年王国の住人たる燦然とした心構えで日々の生活を送っているからである!
- 787 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 20:57
- >>785
そこまで屑じゃないよ。許可あり。
たしかに「あなたの文章」だったな。
失礼。
- 788 :786:04/03/21 20:59
- 変態物の主人公の独白部分です。
- 789 :名無し物書き@推敲中?:04/03/21 20:59
- 文にルールもクソもへったくれもねえよ。
そういう型なんて別にいいじゃん。
これ祭典しる!
- 790 :せばすちゃん・ないと ◆xMK/F0Rq8c :04/03/21 21:25
- >>786
>TVや映画、雑誌などの媒体を通して導き出されたひとつの結論から、
独自の恋愛観をフィルターとし、
>偏見と幻想の逆説的な生き様を無理解に 転ずる視点から推量すると、
このふたつの文節の関係性が一読では把握できない。
改善の余地あり。
- 791 :名無し物書き@推敲中?:04/03/22 00:31
- 酷評お願いします。
隣のアイツが私にしょっちゅうチョッカイをかけてくる。どうもアイツは私の事が好き
でいじるらしい。アイツは私のことを毛深いので「おやぢ」と呼ぶ。私の足は父似で確か
に毛深い。でもそれを女の私に対して言うのは失礼じゃないのかと思ったが、ここで嫌が
るとさらに調子に乗られそうな気がしたので、笑って「何よ」と言い返した。すると相手
は私が喜んでいるようにみえたのか、さらに「おやぢ」を連呼してきた。私は心底うんざ
りしたが笑って対応した。そのうち男子の間で私のあだ名が「おやぢ」になってしまった
が、私は嫌がる振りをしなかった。嫌がると相手の思うツボだと思ったからだ。
授業参観の日がきた。クラスの男子は私の母親がいる前で、私のことを「おやぢ」と呼
んだ。私の母親が男子に私を「おやぢ」と呼んでいる理由を聞くと驚いて、怒鳴った。教
室にいた皆は目を丸くした。この怒鳴った人が別の人だったら私は心の底から喜んだかも
しれないが、正直かなり気分が悪かった。恥ずかしかった。私は家で母に授業参観のこと
を強く抗議したが、母はなんで言い返さないのよと逆に怒られた。自分の意見を折ろうと
しない母にかなりむかついたが、言い負かされる自分にもむかついた。
それから私は「おやぢ」と呼ばれると、心の底からピエロになるようにした。それが母
に対する私の反抗のカタチだった。
そして今、さすがに今は毛はちゃんと剃っているけれど、あの頃身に付けたピエロにな
る技術はけして無駄にはなってない。このおかげでずいぶん世の中を楽に渡れるようにな
った。結果的にあのとき自分の意見を折ろうとしなかった母には感謝している。そんなこ
と本人の前では言わないけれども。
そんな私の反抗期時代。
- 792 :733:04/03/22 02:23
- シーケンスを確認しておこう、まず最初にサンプラーとシンセを起動する、次にそいつらの
外付けデバイスから進行中のバンクファイルをロードして、同時にマックのほうもアプリを
立ち上げて進行中のファイルを開いておかないといけない、そして椅子に座り、ハードディスク
の中身を思い浮かべながら、モニターをぼーっと見ていると、なんだかコーヒーが飲みたくなって
いて、部屋を出て左の居間に置いてあるポットでインスタントコーヒーを煎れる、そいつを飲んだら
すぐに取りかからねばならない作業の、量の膨大さが脳裏をよぎること頻繁になり、少し吐き気がしてきて、
軽いめまいのように目の前が微かに震えて、やっぱりダメだと呟いて布団に潜り込むんだろうなあ、と思うと
憂鬱になり、ぼくは布団の中で再び放屁した。
- 793 :733:04/03/22 03:00
- 改めたです。
シーケンスを確認しておこう、まず最初にサンプラーとシンセを起動する、次にそいつらの
外付けデバイスから進行中のバンクファイルをロードして、同時にマックのほうもアプリを
立ち上げて、進行中のファイルを開いておかないといけない、そして椅子に座り、
ハードディスクの中身を思い浮かべながら、モニターをぼーっと眺めていると、
なんだかコーヒーが飲みたくなってきて、部屋を出て左に突き当たった居間に置いてある
ポットでインスタントコーヒーを煎れる、しばらくすると、そいつを飲んだら取りかから
ねばならない作業の、その量の膨大さが脳裏をよぎること頻繁になり、少し吐き気がしてきて、
軽いめまいのように目の前が微かに震えて、やっぱりダメだと呟いて布団に潜り込むんだろうなあ、
と思うと憂鬱になり、ぼくは布団の中で少しだけ蠢いた。
- 794 :733:04/03/22 12:25
- 連投すまそ、またべつの書いてみました。
ダイオードとは、電流の流れを一方向に整流する性質を持つ半導体で、
なかでも通電時に発光するものは、発光ダイオード、LED(Light Emitting Diode)と呼ばれる。
人が過去の出来事を想うときに感じる、特有の時間の流れ方というものがあって、その流れの
遠くの方にボンヤリと浮かんで感じる記憶の現れ方がある。じっと目を凝らしていると次第に輪郭
がはっきりとしてきて、ああ、これは去年の夏に海へ行ったときのことだなとか、こいつ今頃どこで
なにやってるんだろう、という風に情感を伴う記憶になることがあり、これらは「想い出」とよばれる。
LEDの振る舞いは、人が記憶を思い起こそうとする時のそれと、とてもよく似ていんだけに、決して情感が
宿る事の無い、ただピカリ、ピカリと素直に光るLEDが、なんだか儚いもののように思えてきて、ぼくの中に寂寞としたものが流れ込む。
- 795 :名無し物書き@推敲中?:04/03/22 14:51
- ヘラフ暦2000年、かつては戦乱の世として世界各地で強国がひしめき合っていた時代も時と共に勢いを
衰えさせ、次第に世界は変わろうとしていた。
世界最大の大陸、ラウスの全土を支配したほどの武力を持つ「アレイディル王国」。その建国500年祝
祭の準備で国中は大騒ぎ、大勢の国民が一つにまとまってしまおうかという勢いのさなか、海一つ越えた
クイル大陸にあるガイアル帝国の、今は廃屋となった化学研究所の地下にて、密かにうごめくもの達がいた・・・。
そこは、明かりもつけられていなくて薄暗く、かび臭い実験室だった。大して広くも無く、上の階
からのびたパイプが天井を伝っていろいろな装置に繋がっている。
机の上に乱暴に散らされた文献やレポートはほこりを被っており、割れた実験器具の破片は床に放置
されたまま。その実験器具から流れ出たのか、床にシミを残っていた。
設備は整っているようだが、人の気が無く、強盗でも来たのかと思わせるほどの荒れようである。
唯一この部屋を照らしているのは、部屋のあちこちに所狭しとおかれたたくさんの実験用カプセル
の照明である。
そのカプセルを満たしている緑色の液体の中に漂っているもの・・・それはまるで、別々の生物を混
合させて作られたような、奇怪な生物たちだった。それに加え、異様に鋭い牙や爪など、明らかに生
まれつきの物ではないパーツをもっている。
小さなものもあれば大きなものもおり、まったく姿形の異なる生物たちだが、一つだけ共通点があった。
その生物のどれもが、脈拍にあわせて震える以外、全く動かないのだ。じっと眠ったまま、カプ
セルの中に伸びた管から供給される栄養で生命を維持しているだけに見える。
そのまま栄養が供給されなくなって、死ぬのを待つのか・・・それとも、目覚めるのであろ
うか。そもそも、生きることを望んでいるのか?
生物達は何も語ろうとはしない。ただ、ドクン・・・・ドクン・・・・と、生存を証明する
心拍音を、休むことなく響かせていた。
- 796 :名無し物書き@推敲中?:04/03/22 15:22
- >>795
地名の3/4が母音+ルで終わるのはわざと?
- 797 :名無し物書き@推敲中?:04/03/22 15:40
- スタンみたいなもんじゃねえの
- 798 :名無しのオプ:04/03/22 19:15
- 「国中は大騒ぎ」とか言うくだけた口調と、
「〜であろうか」と言う大仰な口調が混在しているのに違和感を感じるのだが、
これがラノベ文体と言うやつなのか。
- 799 :名無し物書き@推敲中?:04/03/22 19:53
- 他人のネーミングセンスを云々する資格は漏れにないけど、「ヘラフ」は拍子抜けする。
なんかなよなよしてる。
語感って大事ですね。
- 800 :795:04/03/22 20:11
- 見てくれてありがとうございます。
>>796さん、>>799さん
ネーミングセンスが無いのと、他の作品のものと重なったりするのを
避けようとしてそんな感じになってしまいました。
やはりネーミングは大事ですよね。おかげで気づけました。
>>798さん
そんなものを意識したつもりは無いですよ。
最近書き始めたばかりなので我流が抜けてないんです。
やはり変ですか?どうしたらいいんでしょうか?
- 801 :名無し物書き@推敲中?:04/03/22 20:41
- お願いします。
「しばしの別れだ。」空間がそうささやく。頭の中で時が渦を巻く。私の記憶はひとつの大きな塊となる。
私がその塊に手を触れると、それは破裂し、私の体の中をさまよう。ぼんやりと映像が浮かぶ。
幼いころ遊んだ公園だ。見覚えのある友達。けれどももう二度と会うことはできない。
私はもうあの頃のまだすべてが輝いていた私には戻れないのだから。さようなら。私は別れを言う。
中学の先生が向こうからやってくる。先生は私のほうによってくる。公園が消え、中学校の教室が表れる。
必死に勉強をする私。先生の言うことを必死にノートに写している。鉛筆のもつ独特の木の香りが辺りを包む。懐かしい。
時間は昼休みになっている。毋が作ってくれたやさしい弁当を食べる。大変だったのよ、と母がささやく。
やがて中学はゆっくりとフェード・アウトし、その代わりに見覚えのある家がフェード・インする。私の住んでいた家だ。けれどもそこには家の持つぬくもりがない。あるのは張り詰めた緊張感だけだ。
お母さん。私は声をあげる。あの頃の母はもういない。いや、私の母に私はもう会うことができないだろう。
母は気がつく様子もなく、家の中をとぼとぼとさまよっている。どうして気がついてくれないの?今はなき私。
何かを思い出したように母が向きを変える。振り向いた先は玄関だ。母は玄関へ向かい、家のドアをあけ、どこかへ去っていく。
冬眠を迎えた熊のような悲しい顔で。開いた玄関から家の暖かい空気が逃げ、それと同時に外の針のような寒さが中に入ってくる。
どこへ行くの?答えて!私は叫ぶ。ドアがパタン、と音を立ててしまる。孤独な私。私はドアを見つめる。
いてもたってもいられなくなって、私はドアを開ける。そこには母の出て行った空間はない。もっと別の空間が私を迎える。
真っ白で、機械的な空間。ここはどこ?お母さんはどこへ行ったの?
もしかしたらこの先にいるのかもしれない。二つの空間はどこかでつながっていて、また平穏な日々が訪れるのかもしれない。
そう信じて、私は一歩外へ踏み出す。ドアが消え、上へと続く長い階段が姿を現す。階段の上にはまたドア。
一歩ずつ、私は階段を登っていく。手がドアノブを掴み取る。私はそれをあける。光が私を包み込む。
- 802 :原ヘリのすけ ◆GZaF1XHdps :04/03/22 22:27
- >>791
非常にダラダラとしまりがない文章。また、いろんなことがドラマとしてあるのに、淡々と書いていて面白くない。
また、最初の方が現在進行中のような文で書かれているのに途中から「......だった。」になっていていつ起こった
ことなのかわかりにくい。最後の1行でまた混乱する。
- 803 :原ヘリのすけ ◆GZaF1XHdps :04/03/22 22:46
- >>795
1行目からわけわからん。どの言葉がどの言葉にかかるのかちゃんと説明できる?
実験室の説明も不用意。「大して広くも無い」ことは、その前の文で実験室の描写としてすませてしまいたい。
パイプの説明はそれとして別にしたほうがよい。
「そこは、大して広くない上に、明かりもなくかび臭い薄暗い実験室だった。上の階からのパイプが天井を這い、いろいろな装置につながっている」
みたいな感じかいな。
次の行、「散らされた」は確かに誰かの手によって「散らされた」のであろうけれど、受動態にする必要は無いと思う。散らかった。でいい。
床にシミを残っていた、は、てにをはが変ですぞ。
「机の上に乱暴に散らかった文献やレポートはうっすらとほこりをかぶり、割れてしまった実験用具が床の上に放置されている。
床のシミはそれらの実験用具から流れ出た液体によるものであろうか。」
とかなんとかね。
もうちょい全体に文章への注意が必要。
- 804 :原ヘリのすけ ◆GZaF1XHdps :04/03/22 22:53
- >>801
あまり推敲せずに勢いで書いたって感じですねえ。まず段落をつけてほしい。段落をつけるだけでちょっとよみやすくなるでしょう、。
また、散漫なイメージが連続するのだけれど、そこになんの思い入れも無いように感じる。読み手は共感できない。
中学の先生がやってくる。だからどうしたの?って感じ。
比喩にしても妙にいじっているだけでなんの感興もおこさせることがない。「やさしい弁当」なんて最悪。お手軽な言葉ですませてみました。
って感じ。
あと句読点に気をつけましょう。
- 805 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 00:27
- ごうごうと吹きすさぶ風の中、私は母さんの温もりだけを感じている。
軋む家は、私のお城。母さんが絹の様な声で唄う子守唄は、この世のどん
な唄よりも美しい。だから、私は今とても幸せだ。
「けいちゃん?」
母さんの声はいつだって優しい。まどろんでいる朝にも、母さんの起こ
す声は心地良い。だから、私は母さんが大好きだ。
「これ、食べたい?」
母さんの象牙の様な白い指先は、すらりとしていて美しい。私の醜く曲
がった指とは大違いだ。それに見とれて私はよく考えもせずに小さく頷い
た。
「小さくて、ごめんねえ」
母さんは、困ったように笑いながら蜜柑の皮を剥き始めた。私は母さん
に抱かれていて、目の前で軽やかに皮を剥いていく指を、まるでサーカス
のアクロバットを見るようにうきうきしながら眺めていた。
「はい、口開けて」
けれど、母さんごめんなさい。私は、もう口も開けられない。
- 806 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 00:28
- 「口、開かないの・・・・・・?」
母さんの顔が曇る。私は悲しくなる。けれど、母さんは直ぐに微笑んで、
蜜柑を自分の口に含んで果汁を口移しで飲ませてくれた。
「あはは、ちょっと酸っぱかったねえ」
母さんは、肩をすくめながらそう言った。私は、小さく笑って頷いた。
そして、不意に母さんは泣き始めた。ごめんね、ごめんねと、言いなが
ら。
風はごうごうと吹きすさんで、家は軋んで悲鳴をあげる。隙間風が母さ
んの髪を弄んで、家の中はがらんどう。
けれど、私は母さんの温もりを感じていられる。家には何も無いけれど、
母さんとの思い出が一杯でお城みたいに一杯の宝物。母さんの声は本当に
綺麗で、その唄は尊いとさえ思う。
だから、私は今とても幸せで、母さんが泣くことなんて一つも無い。
けれど、その言葉も言えない自分がもどかしい。声を出そうとしても、
乾いた風の様な音しか出ない。
だから、私は微かに微笑むしか出来ない。けれど、上手く出来なくて涎
が唇から伝って落ちる。母さんの涙が、頬を伝って私の顔に落ちてくる。
その内の数滴が私の口に入って、塩っ辛い。
やがて、私も涙を流す。涙を流す母さんに何一つしてやれない私を呪い
ながら。
- 807 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 01:17
- 酷評お願いします1
桜が咲き始める三月の中頃。
ここ一帯の公立高等学校の合格発表が今日行われる。例外に漏れずに、都立清陵高校の校門前の掲示板にはデカデカと合格者の受験番号が張り出されている。
それを取り囲む様に見つめている受験生達の反応は人それぞれだ。手を挙げて喜びを表現している者もいれば、ガクリと肩を落としている者もいる。
涙を浮かべている人もいるが、それが喜びなのか悲しみなのかの区別は一目ではつけがたい。
その中に一人。合格発表の掲示板を見るや否やため息をつく少年がいた。
ルーズショートといった髪型だろうか。焦茶色の髪はボサッとしていて長いが、傍目には整えられており、そこまで長い髪という印象は与えない。
かなり整った顔立ちに、澱んだ泥沼の底に落ちても輝きを放ちそうな眼光。ほとんどの女性を一瞬にして虜にすることができるぐらいの美形である。
例え時代が変化し、人の好みが一変したとしても彼の美しさは変わることがないだろう。それぐらいの美形だ。
身長は百七十センチ強と、日本人の平均成人男性の身長と大して変わらないが、スラリとした体型からは少し高めに見えないこともない。
それに、高校入学前の年齢だと考えると、最終的にはもっと伸びる可能性はある。
少年の名は深川晃一と言う。
晃一はその場から踵を返し、校門の近くに止めてある赤い外車の助手席に座った。
こんな所に止めては違法駐車なのだろうが、校内の駐車場はほとんど埋まっているし、目立ちもする。
受験番号を確認するだけの作業に無駄な時間を浪費させないために道の端っこに止めているのだ。
晃一が車に乗り込むと、車は派手な音をたてながらエンジンを吹かした。
「っるせぇな」
「ふん、今日はやたらと機嫌が悪いな」
「最悪だよ」
晃一は運転席に座っている父親と素っ気ないやり取りをしてから背もたれに体重をあずけた。
- 808 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 01:18
- 酷評お願いします2
「結果は聞くまでもないか?」
「言うまでもないよ」
晃一は顔を正面から横にやった。父親がいる方向とは逆の向きに。
「お前のことだから、敢えて落ちる可能性もあると踏んでいたが……」
「バカバカしい」
晃一は問題なく高校に合格していた。ちゃんと受験番号は張り出されている。
「どう考えているかは言われなくても分かっているが、高校ぐらいは満足に卒業しろ。少なくともやめようなどとしても無駄だぞ」
「何が無駄なんだ。俺は好きなように生きる」
「まだ迷いごとを言っているのか。高々十五のガキに務まるとでも思っているのか。探偵などという職業が」
- 809 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 01:25
- 迷いごと
- 810 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 05:39
- >>807-808
>例外に漏れずに
この表現は文脈に合わずおかしい。
それから晃一の容姿の説明がくどすぎ。そこはもっとまとめたほうがいいかと。
>高々
「たかだか」が正解。
あとは父親の台詞が倒置法を使いすぎて読みづらい。
文章自体はテンポが良いので悪くないね。
- 811 :判定お願いします。1:04/03/23 06:30
- 私はこれから一体何度くらいこのけだるく、焦燥感すら感じる春をすごすのだろう。
膨大な記憶の中に、いくつかの曇りが見える。断片的に陰っているものもあれば、そのすべてを覆うようなグレーのベールで包まれているようなものもある。
- 812 :2:04/03/23 06:31
- “それ”を私は人生において本当に重要な記憶として止めたいのか、それともそうではないのかはわからない。ただ春の日の日差しが心地よくて、今は目を開けれらずにいる
- 813 :3:04/03/23 06:33
- 彼と私は、いくつかの共通点があった。
彼と私は絶対的に、ポシティブではないこと。
そしてお互いに心の奥底に“それ”があること。私は“それ”を持っている人を見抜くのが得意だ。なぜなら、親しくなる人は結局皆持っているからだ。何年か後に気付くこともある。けれど私はいつも孤独だ。それを持っている人は、世の中の絶対比率的に少ないからだ。
- 814 :4:04/03/23 06:35
- マイノリティとして生きる事は孤独を背負う覚悟がいる。
普段殺している人の“それ”を見つけだすのは苦難の業だ。就職して、結婚してなんてありがちな人生がよかれなんて考えている友人にはもはや話すだけ無駄な事だ。
ふと気がつくとよく、彼のそばにいた。複雑で脆い何かを感じていたのは私だけではなかったはずだ。天井近くまで積み上げたガラス食器を二人で一生懸命支えているようなそんな関係だった。近づきすぎても傷つけ、遠すぎてもまた傷つけた
- 815 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 12:03
- スレのレベルがあがってる気がする。
- 816 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 14:51
- ほとんどの女性を一瞬にして虜にすることができるぐらいの美形である。
例え時代が変化し、人の好みが一変したとしても彼の美しさは変わることがないだろう。それぐらいの美形だ。
何となく篠田真由美の建築探偵を思いだしますた。
人の好みは千差万別。
柏原崇が好きな女もいれば、坂口憲治が好きな女もいる。
ほとんどの女を一瞬で虜に出来るような美形なんてものはイメージできない。
ゆえにくどくど書いている割には、主人公の姿がちっとも頭に浮かんでこない。
言動から言って、何となく凄みのある中性的な美貌なのかな、とも思うんだけど、
あっさりした顔が好みの私からすると
「それでほとんどの女を一瞬で虜に? ケッ」と言う感じなんだな。
外見描写としては×。
もちろんギャグで書いてるなら良いけどね。
- 817 :名無し物書き@推敲中?:04/03/23 15:38
- >>810>>816
確かに言われてみればそうですね
非常に参考になりました
サンクス
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